人気BL漫画あらすじまとめ 花鳥風月【前編】 志水ゆき先生 1~5巻 あらすじと感想
今回はBL漫画界では大御所である志水ゆき先生の長期連載作であり、大人気さく『花鳥風月』のあらすじと感想をまとめていきたいと思います。
今回は前編の1巻から5巻のあらすじをふりかえりたいと思います。
BLでは3巻以上になってくると長期連載だなと思います。ですから、あれ?どんな内容だったか度忘れしてしまうことも。
志水先生は長期連載作品を何度か手掛けられ、どれも素敵な男性が登場し、おしゃれで透明感のある世界観が素敵です。
では内容をみていきましょう。(一部ネタバレがあるので注意!)
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志水ゆき先生はBL漫画界の大御所
志水ゆき先生は、BLの世界にはまった時期からずっと追いかけている先生のひとりです。男性が美しくて繊細で、その心理描写がまたいいと思っています。
志水先生のかく世界観は、ヘビーな過去をもつ男性が意外と多くて、ダークな展開もあります。ですが、美しい世界観がつらいなと読者に思わせません。
コンスタントに素敵な作品を生み出してくれる志水ゆき先生。ちょっとわけありなおじさんが特にいいと思います。
LOVE MODEも面白い!!
高級デートクラブ『B&B』のコールボーイと間違われ、 うっかり犯されてしまった和泉。 ところがその強姦相手・高宮は、いつのまにか和泉の毎日に優しく侵食してきた……。 一方、その高宮の友人で『B&B』オーナーの蒼江は、 ある日警戒心丸出しの、やせっぽちの高校生・直也を拾う――。 淋しい大人の男と、一途な高校生のたったひとつの純愛を描き、 BL界の金字塔となった伝説のシリーズ『LOVE MODE』完全版登場!!
ワケあり美形がひしめく屋敷で雷蔵は恋をした。相手の紺は、無愛想でつっけんどんで、でも雷蔵のことを嘲笑(わら)ったりしない美少年。住人Sのちょっと激しめなラブシーンにあてられながら毎日紺を好きになる雷蔵。ところが紺は、屋敷を訪ねる客相手に秘密の“仕事”をやっていて……。志水ゆきの逃げられないLOVE DESTINY、開幕!!
BLあるあるなのですが、出てくるイケメン全員男性と付き合ってるパターンの王道作品を描くのが「志水ゆき先生」のイメージです。
そのなかでも『LOVEMODE』は金字塔!お仕事ができるイケメンのたちの恋愛模様!『LOVEMODE』は高級デートクラブのお話です。さらに、人気作が『是』。こちらも長い連載です。
女性がからんでいざこざがあるのは、「水城せとな先生」が同時期連載をしていた記憶があり、両方の先生とも世界観がきれい。水城せとな先生はノーマルラブでドラマ化もされた『失恋ショコラティエ』有名で、BLも実写化された『窮鼠はチーズの夢を見る』も今でも話題になっている作品ですね。
↓失恋ショコラティエはノーマルラブ
ほかにも大御所先生では、「藤崎こう先生」や「こだか和麻先生」「内田カヲル先生」、「鹿乃しうこ先生」なども同時期から、男性のカップルが混在する代表作が多かったイメージです。昔からの活躍されていて、どの作品も大好きですね。
さらに現在も連載中『ファインダーシリーズ』の「やまねあやの先生」の世界観もたくさんのイケメンのラブな関係が見られます。
花鳥風月とは?
志水先生お得意の、全員でてくるイケメンが男同士で付き合ってる系作品です。花鳥風月も、出てくる男性はみんないろんな男性同士の恋愛に悩んでいます。
数巻ずつカップルにスポットがあたっていくので、途中から読んでも、「あ、このカップルのお話ね!」となるので入りやすいです。
お話の舞台はとある田舎でのお話。
医者・一見雅貴×新人の公務員・糸川一人
陶芸家・観世大輝×公務員(元バンドマン)・黒井沢斗
投資家(元ヤクザ)・辻本曜明×部下・佐野火弦
ヤクザ・吉利谷×弁護士・財前
と登場人物がつながって、恋愛が発展していきます。現在も連載していて、2013年からですがとても長い連載になっています。では、内容をみていきましょう。
花鳥風月 1巻 あらすじ
母親の再婚で一人暮らしを決め、祖父の家を借りることになった糸川一人。しかしそこは荒れた家で、虫がたくさんいました。苦手な虫に風呂から全裸で逃げる一人に、一見雅貴と出会います。一見は医者で、越してきたばかり。
そして黒装束の集団が現れ、彼は管理人・黒井沢斗です。沢斗は町内会長兼役場の課長で、地主の黒井家の長男。
一見はゲイで、糸川を気に入り口説きます。そして糸川もゲイでした。
一方、一見と友人で陶芸家の大輝は、祖父が人間国宝でした。大輝は、沢斗を口説く関係ですが複雑な事情があるようです。
一人に恋人になってほしいと糸川は口説きますが、一人は親にゲイだとばれ、逃げるように引っ越してきました。しかしうっかりした事故で、糸川の手を傷つけてしまった一人は、お詫びに糸川の面倒をみることになります。
一人はゲイだということを、事故でばれてしまうことになり、母に拒絶されました。母には新しい父がいて、一人は母から離れることになり、傷をかかえています。そんな一人の傷を受け止め、愛してくれるのが糸川。純粋な一人に、糸川はどんどん手慣れた様子で落としていきます。
沢斗はバンドを昔組んでいて、メンバーは相良草介・谷々藤緒。かれらは実家のあとをつぎ、ファンがバラ農園で働いてくれ、お礼に毎朝ライブをしていました。
沢斗と大輝は、キスをする関係です。沢斗は大輝の記憶がない三か月に、彼と恋に落ちていました。彼の恋した大輝は、もう存在しないのです。しかし大輝は沢斗を愛しています。
路地販売をしている一人のところに、火弦が野菜を買いにきます。火弦は同居している曜明に片思いをしていて、自分を慰めています。それを曜明の友人でヤクザの吉利谷に見られてしまいます。
吉利谷の目的は、曜明の兄の一周忌の知らせでした。曜明は兄の家族(妻と子)たちが唯一の大切なもので、そのために組を抜け、毎日パソコンの前でお金をつくっています。その組を継いだのが、曜明の友人の吉利谷でした。
火弦は幼いころに借金とりに狙われ、殺されそうになったときに曜明に拾われました。火弦の気持ちは曜明にばれてますが、役にたてばいいと気持ちは無視されました。
花鳥風月 2巻 あらすじ
崩れた窯元を眺める、大輝。そこに一人がきます。大輝は糸川と一人がなるようになったことを悟ります。しかしまだ糸川と一人は最後まではできていません。
火弦は相変わらず、曜明のことが好きで身の回りのことをしています。吉利谷と、部下の丹羽がきて、火弦をからかいます。
曜明の兄で組長・克也は撃たれて死に、一緒にいた勝又という男も重傷でした。結局犯人もわからず、荒れた組をおさめるため、弟の曜明は後を継がず、吉利谷が組長になりました。曜明は先代の実子とはいえ、腹違いの兄弟。犯人だと疑うものまでいます。そのため曜明は田舎に引っ込み、モニターの前でひたすら投資でお金をつくる組に貢献することになりました。
火弦は、丹羽から拳銃を渡されます。近い将来何かがある予感がします。兄嫁の実子・羽美が熱をだしたと出ていく曜明。しかし、途中で土砂にまきこまれ放置された車が。火弦はショックを受けますが、曜明は無事でした。そして火弦は熱を出して倒れます。
曜明に座薬をいれられ、抱きしめられ眠る火弦。曜明は実母と15歳から寝ていて、兄に血のつながりのあるものと寝るのは人殺しより罪深いと言われます。
兄には充実はドーベルマンがいました。兄だけの犬、曜明は犬がほしいと思いました。
しかし動物は弱くてすぐ死んでしまいます。ですが、兄に面倒をみてやれといわれ拾われた・火弦。傷が癒えた犬は人間になりました。
しかし兄弟の盃を交わした相手は実の兄弟に等しい、つまりその相手と寝るのは兄の教えに背くことなので曜明にはできません。
雨がふり道路が崩れ、小屋で沢斗と大輝は偶然会います。失われた三か月の記憶をたどります。大輝は温泉につかっていた沢斗を女だと間違えます。髪が長いからです。観世大輝は、祖父が人間国宝の陶芸家。女にも男にもだらしがなく、人たらし。
沢斗には円馬という太陽アレルギーの弟がいます。弟を助けてくれた縁で、ふたりは急速に仲良くなっていきます。
大輝は沢斗の顔が好きでした。祖父も沢斗の祖母・志乃様に忠誠を誓っているほど心酔していました。沢斗と志乃様の顔はそっくりです。
ある時、事件に巻き込まれ大輝はケガをします。ケガが自分のせいだと責めた沢斗は一緒に時間を過ごします。キスをしたら水にながすという提案に、沢斗は答えました。
花鳥風月 3巻 あらすじ
沢斗の弟・円馬の髪をきることにした大輝。大輝のアトリエに戻ると、愛梨がいました。彼女は画商など芸術作品を手掛ける会社の社長で、大輝の姉です。愛梨から、沢斗の祖母・志乃様の恋慕と聞かされ、祖母と重ねているのでは?と疑心暗鬼になる沢斗。
そこに沢斗の古い知り合い・博巳さんが現れます。
温泉でまた沢斗と大輝は再会します。そして女扱いされることに怒る沢斗。再び距離ができます。
大輝と博巳は対峙します。博巳は議員です。大輝の腕前を見込んで町の存続に手を貸してほしいと言われます。バラ園に客が登場!沢斗の元バンドメンバー(ドラム)で美容師の幹久です。
幹久に髪をきってもらう沢斗。それをかわいいとほめる大輝ですが、女あつかいはせず特別扱いをしていると言います。町復興のためのイベントに協力するかわり、キスをしてほしいとせがまれ、仕方なくうける沢斗。
幹久と博巳は町内会の飲み会で再会し、幹久はお姉言葉を話します。博巳はいつまでその口調にするのか?と問うと、博巳をみて初恋が実るまでといいます。つまり博巳のことが好きなのです。
沢斗の家のお手伝いさん・ヨシさんが倒れ、病院へ行くことになる大輝と沢斗。そこには、糸川がいました。糸川はまだ町に来る前で、院長(男)とただならぬ関係にありました。
ヨシは無事で、沢斗は大輝に感謝します。ヨシさんの代わりに料理を作ってくれる大輝に胃袋をつかまれた沢斗。距離が近づきます。
そして体を合わせますが、最後まではいかず次の機会を楽しみにするふたり。
しかし事件は起こります。
花鳥風月 4巻 あらすじ
雨がふり窯元が崩れ、大輝は巻き込まれます。そして病院に行くと、沢斗と会った三か月の記憶がなくなっていました。しかしそれを知らない沢斗はキスをしてしまいます。
美人に言い寄られ、悪い気はしない大輝。軽い気持ちで沢斗と寝てしまいます。沢斗は寝てから記憶ないと笑って大輝に言われ、ショックに思います。てっきり大輝は沢斗は慣れていると思って乱暴に抱いたのです。
そして沢斗は家を飛び出ます。しかし大輝は沢斗に近づこうとします。沢斗は大輝の中の彼を愛していて、お互いすれ違っていきます。体をはって助けてくれる大輝に、また沢斗は彼を好きになっていきます。
火弦は、曜明の義嫁・洋子と義娘・羽美と一緒に海へ行きます。羽美にとって火弦は王子様的存在。身体的能力も高く羽美を助けたりします。火弦と曜明は同じ部屋に泊まり、曜明への思いを募らせます。そこに吉利谷が訪れます。
しかし穏やかな時間も、洋子の家に落書きがあったことで変わります。それは、吉利谷がやらせたものでした。吉利谷は、元・組長を殺したのは側近の勝又だと思っています。勝又は洋子の護衛をしているはずですが、行方知れずです。曜明は激怒します。
そこに吉利谷の部下・丹羽が訪れ、火弦に拳銃をむけ、勝又を殺してこいと言います。
花鳥風月 5巻 あらすじ
丹羽に勝又を殺せと言われて事務所に待機と言われますが、火弦は組を破門されたので行けないと言います。しかし破門状はまわっていなく、曜明も火弦も破門されていません。金庫番の役割をしています。
火弦は曜明と会い、拾ってもらったときに食べたかつ丼を食べます。火弦は勝又を殺しに行く覚悟をきめ、曜明に義兄弟の縁を切りたいと言います。そして最後にキスをしてほしいと頼みます。そしてもし自分がバラバラにされたらマークで気が付いてほしいというと、曜明にキスをされます。
しかし目を離した瞬間、曜明はいなくなっていました。曜明を探しにいく火弦、そこに一人に偶然会ってしまいます。もらい事故で、火弦も一人も丹羽に誘拐されてしまいます。自分の犬・火弦を勝手に使うなと吉利谷に電話をする曜明。
そして一人はアルコールを飲まされ、火弦は暴行されます。そこに現れたのは激怒した一人の恋人・一見。吉利谷と一見は知り合いです。
警察が入り、弁護士も到着します。弁護士は財前、吉利谷の幼なじみです。
一人たちは助け出され、弁護士の財前が示談を言いにきます。激怒する一見。
吉利谷は財前を怒られてしました。吉利谷は、財前を胸にだき眠ります。吉利谷は、曜明のようになりたく、組長の座を手に入れたいという野望がありました。しかし何もせず運がよく組長になってしまいます。曜明に勝ったとは言えません。
そんなネガティブな感情をかかえ、財前に弱音を離す吉利谷。ですが、財前はどんなことがあっても、吉利谷の味方でいると言います。吉利谷は財前に結婚しようと笑っていうのでした。
曜明は勝又に会い、それを火弦は追いかけていきます。しかし勝又はある男を撃っていました。その男は入江といって、勝又の娘を壊してしまったクズ男でした。その復讐として半殺しにしたのですが、入江は復讐し勝又を襲います。そして勝又の手をとり、組長を撃ったのです。
しかし入江は生きていて、曜明を撃とうとし、それを火弦がかばいます。入江を殺し、勝又は自殺しました。曜明は火弦を病院に連れて行こうと車に乗せますが、意識を失っていきます。
花鳥風月 感想
花鳥風月1巻から5巻のあらすじをみてきました。一巻は序章という感じで、キャラクターがたくさん登場しやや混乱します。人間関係があるので把握するのに2巻くらいかかると思います。
ですので、何回か読んでまた前に戻ってを繰り返して、だんだん慣れてくるとどんどん世界観にはまってきます。
1巻では、ゲイだと親にばれ田舎にでてきた公務員と医者。そして、その町の地主の沢斗と、陶芸家の恋。
一方が遊び人で、一方が初心な関係性がまたいいですね。
また、沢斗のバンド仲間であるイケメンたちの恋も今後あるかもしれません。さらに、医者である一見には、知り合いが複数います。今後明らかになりますが、一見、曜明、吉利谷、財前は古い知り合いです。
仕事もでき、武力も強いイケメンたちの華麗な恋愛劇はみていて尊いです。この世界観はうつくしく繊細で、細かいところはあまり考えず、恋愛劇にどっぷりはまってほしいです。
基本的にBLというのは、山なし・落ちなし・意味なしで「やおい」と言われるのですから、作品の質というよりは、とにかくキャラ萌えを楽しむものだと思っています。
もちろんBLのなかでも作品性に特化したものもあるにはありますが、それよりも関係性に萌えることが優先事項だと思っています。
いろいろ突っ込みどころのある設定ですし、なぜこんなに都合のいい展開になる?!というドラマ感満載ではありますが、そこがまた見ていてたのしいと思います。
ただの恋愛劇に飽きたというひとは、ぜひドラマティックに美しいBLな世界にひたって萌えを吸収してくださいね。
おわりに
花鳥風月1巻から5巻のあらすじと感想をまとめてみました。5巻以降は次の記事にまとめる予定です。
最近はBLが実写化されたり、アニメ化されたりが多く、いい作品が掘り起こされている印象です。志水ゆき先生の作品はBLの王道的な設定が多く、ドラマティックで複雑な人間模様もまた楽しいです。
5巻以降もキャラ達のかけあいが楽しく、どっぷりと世界にはまることができます。
連載は現在も続いていますので、これから入る人も連載に追いついてリアルタイムで楽しむのもありだと思います。
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花鳥風月 10巻はこちらから
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