本屋サーフィン(ネットやリアル店舗)をしてると、買い逃していた本を見つけることがあります。
よほどのことがない限り、作家さん買いが多いのです。時間と資金があれば、無尽蔵に良作をあさることができるのですが、残念ながらどちらもないのが現状。
そんななか安定して良作をうみだしてくださるのは凪良ゆう先生。
今まで先生の本の紹介は何度かさせて頂いていました。
今回は、天水桃綺譚。
名前から中華風なイメージの今作ですが、舞台は日本です。
天水桃綺譚 (プラチナ文庫)
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出版社はプランタン出版。
BL漫画も良作が出ている出版社なので、期待が高まります。
帯では凪良ゆう先生がデビュー10周年企画だそうです。
書き下ろしの番外編小冊子が応募者全員サービスの大企画。
対象商品は、天水桃綺譚、闇を呼ぶ声などいくつか購入するといいそうです。
過去の人気作「お菓子の家」や「未完成」などが番外編で読める機会です。
ファンにはたまらない企画ですね。
さて今回の本、手にとって読みました。
やはり読みやすさは、凪良先生の特徴!
実はこの作品はデビュー前の12年前、制作されたものだそうです。
それをリライトして、後編は今の先生の観点から作られたもの。
天水桃綺譚の前編は、桃の精と現代の男性の禁断の恋。
後半は、彼らのその後と桃の精と天界の偉人・白虎さまの恋の二本仕立て。
前編はデビュー前の作品ですから、先生もストレートな表現と感想を述べていました。
ですが、その時代にしか書けないものだったなと過去を振り返っていました。
確かにオーソドックスな物語でしたが、個人的には心情も、人物の背景もしっかり書かれていて、ストレートですが心に残る描写が多くありました。
主人公・亨の不器用さ、弱さが桃の精のモモによって過去のトラウマを克服するシーンは心がジーンとなりました。亨の結婚生活はうまくはいかず、人間と付き合うことも億劫になっていた亨にとって、モモの存在は大きかったと思います。
後編のモモの兄弟のコモモのお話。
プロ作家である先生の書き慣れた風合いの今作は、物語として完結されてました。
荒削りだけど胸にしみる前編、完成されたプロの技量をみれる後編。
それぞれを楽しめる良作本です。
先生今回もいい作品、ありがとうございました。
小説はしばらく手をださないつもりでいたのですが、ブログ様である作品が推されていて、購入しようか迷っている漫画があります。
吸血鬼と愉快な仲間たち 1 (花とゆめCOMICS)
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吸血鬼と愉快な仲間たち 2 (花とゆめCOMICS)
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小説原作ですが、これは気になる!作画の先生も大好きですから。
ではまた次回!